プールスクラビングにおける固気液三相流動場の解明
Investigation of Solid-Gas-Liquid Three-Phase Flow Structure in Pool Scrubbing
原子力発電所の重大事故では、放射性微粒子がガスとともに水中を通過することで、プールスクラビングによる高いフィルタリング効果が期待されます。原子力発電所事故のリスクアセスメントの信頼性向上を目的として、これまで微粒子の除去性能を予測・評価することが試みられてきました。しかしながら、プールスクラビングは気液二相流と微粒子の運動が複雑に相関しあう現象であるため、微粒子がフィルタリングされるメカニズムは依然明らかとはなっていませんでした。そこで、本研究では粒径計測装置を用いたフィルタリング性能の評価、ワイヤメッシュセンサーとハイスピードカメラを組み合わせた気液二相流の速度場ならびに界面積濃度の計測、干渉計や固気液三相流の数値シミュレーションを組み合わせた気泡の物質輸送係数解析を組み合わせることで現象を解明し、微粒子のフィルタリング性能を予測・評価するための機構論的なモデルの開発を目指しています。