多段階発破解体工法の発破間隔に関する数値解析的検証

Numerical Investigation on Blast Intervals in Multi-Stage Explosive Demolition

Abstract


 高度経済成長期に建設された中高層ビルがその耐用年数に近づき,解体の需要が一層高まっている.発破解体工法は他の工法に比べ解体コストが安く,大規模な構造を持つビルも短工期で解体できるが,現状の発破解体工法は専門家の経験に大きく依存しており,周辺に被害を及ぼす場合がある.先行研究[2]では,キーエレメント指標とその分散を用いて段発方式の発破解体計画を適用することで,解体効率と安全性を担保できることが示された.しかし,上記の研究は発破箇所の選定方法のみに注目して解体効率を向上させており,衝撃荷重に基づく検討は行われていない.そこで本研究では,折り畳み倒壊を目指した多段階発破解体の発破間隔について検討し,建物の上層部から下層部に衝撃荷重が作用した際の解体効率と解体時の安全性の向上効果を検証する.なお,数値解析手法にはASI-Gauss 法を用いた.


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