Rwanda Birdman Project



Project AKANYONIとは

~なぜルワンダなのか~


ルワンダという国をご存じでしょうか?
東アフリカにある内陸国で人口は約1300万人ほどです.
長い植民地時代や大量虐殺の過去など負の歴史も多い国です.
その反省からアフリカの中でも先進的な国家の形成に努めて,
街の衛生環境や犯罪率の低さはアフリカの中でもトップに位置します.

そんな内陸国ルワンダでは
海へのアクセス確保のために航空産業の発展が欠かせません.
さらには工業や経済発展の遅れや、
大卒の優秀な人材が定職に就けないなどの課題もあります.
大きな夢を持つルワンダの若者の挑戦を支える
そんなプロジェクトがProject AKANYONIです.

~ルワンダと人力飛行機~


AKANYONIとはルワンダ語で小さな鳥という意味です.
私たちはルワンダの若者を夢へと歩ませる小さな鳥AKANYONIとして
人力飛行機を選びました.
ルワンダの若者たちは,人力飛行機の製作を通じて
機体の設計,製造,テスト飛行を経験し,
彼らの創造性や技術力を発揮することができます.
さらには,ルワンダで人力飛行機を飛ばすことそれ自体が,
ルワンダ全体の空への関心を高めると信じています.

ルワンダとの交流が深い筑波大学の山本研究室の呼びかけの元,
早稲田大学宇宙航空研究会WASAのOBチームであるOptimalisなどが集まり,
本プロジェクトは始まりました.

人力飛行機について

フライトの様子
 

諸元表

鳥人間コンテストや朝ドラ舞い上がれでおなじみの人力飛行機.
約40kgほどの軽量な機体に乗り,
自転車のようにペダルをこぐことでプロペラが回転,機体が浮上します.

駆動部

通常の飛行機はジェットエンジンを動力源として飛行しています。それに対し、人力飛行機はパイロットが自転車と同様のペダルを漕ぐことで、プロペラを回転させ、推進力を得て飛行します。このようにパイロットがペダルに対して入力したパワーを効率よくプロペラの回転へと出力させるための機構が駆動部です。左の写真は駆動部に用いられているチェーンの張力を調整するために設けられているテンショナーと呼ばれる部品です。

フレーム部

フレームは機体を支える骨組みとなる部分です.頑丈かつ軽いことが求められるため材料には実際の航空機でも使用されるCFRP複合材が用いられています.さらに機体をそのまま飛行場まで運ぶことはできないため,機体全体を14個のパーツに分けることができるような構造になっています.また,壊れてしまうとパイロットの命に関わる部分であるため,製作にあたっては100分の1ミリ単位まで精度を追求する箇所さえあります.そんなフレームはまさに人力飛行機の真髄とも言える部分でしょう.

主翼は31.5mの幅があり、機体を浮上させる揚力を発生させています。CFRP製の主桁まわりに、発泡ポリスチレンやバルサで翼を形づくり、飛行に耐える強度の翼を軽量に作っています。また、表面には熱収縮フィルムを被せることで再現性を高めています。尾翼は機体の安定性と操縦性を司っており、設計者が最も気を使う部分と言えます。運動方程式の係数を求め、運動性能をシミュレータで解析し、目的に応じた性能を獲得できるよう調整が繰り返されます。

プロペラ

パイロットがペダルを漕いで、その回転がプロペラに伝わることで、機体を前に進めるための推力を生み出すことができます。プロペラの設計においては、必要な推力、回転数などをもとに、使用する翼型を決定し、設計ソフトを用いて、プロペラのねじれ具合を決定します。材料にはバルサ材という非常に軽い木材を使用しており、プロペラの重さは1本当たり400gほどです。パイロットの負担を軽減するため、表面はピカピカに磨き上げられています。

フェアリング

フェアリングは、パイロットが乗るコックピットを覆う白いパーツであり、機体における、人力飛行機の顔にあたる。役割は、空気抵抗を減らすことと、着水時にパイロットにかかる衝撃を緩和することである。実際設計時、断面がいつでも翼型になるよう工夫した。ところで、パイロットの安全を保障すると共に、それ自体が安全である必要がある。柱や骨組みの接合方法は嵌合なので、接合部品でパイロットが怪我をする恐れをなくした。

電装部

パイロットの操作に合わせて尾翼を電気的に稼働させるための回路を設計しプログラムをします。また,機体各所にGPSやジャイロなどのセンサを配置しフライトデータを収集,表示機器を通じてパイロットに現在の飛行データを伝えると共に飛行後にデータをもとにフライトを振り返ることもできます。

Photo's

今後のスケジュール

2023/04/14
本サイトの公開.クラウドファンディング開始
2023/09/XX
ルワンダでの試験飛行