地圏資源環境研究部門、活断層・地震研究センター [1] 低磁場核磁気共鳴の地盤工学への適用 核磁気共鳴はプロトンを含む水分子や油分子に選択性のあるユニークな分光法 です。本研究室では、低コストでシステムを構築できる低磁場型の装置で油で汚染された土壌コアの非破壊分析をしたり( pdf資料)、原位置でコンクリート等のメンテナンスに使える物理探査装置 ( pdf資料 の開発をしています。当日は、これらの装置を見学いただきます。 注意:永久磁石の漏洩磁場があるので、心臓にペースメーカーを持っている方は見学(入室)できません(健常者の方も、装置に近づくときは磁気カードを外してからお願いします)。 [2] ガス圧式高温・高圧岩石変形試験機 本試験機はアルゴンガスを圧媒体に200MPa,温度800度までの条件を実現しています。 大地震が発生する地下深部は,温度も圧力も高く,地表とは環境が異なります。このため岩石は破壊や剪断を受けるだけでなく,水あめのように流動的にずれるようになります。本試験機を用い,天然で見られる地下深部の岩石の複雑な変形や,温度や圧力による岩石の変形様式の変化を再現して,大地震の準備過程を明らかにしようとしています。 ![]() [3] 回転式高速摩擦試験機 地震時の断層の運動速度はm/secのオーダーを持ちます。一方,非地震時において地殻は非常にゆっくりとした速度で変形を受けています。本装置はプレートの移動速度から地震時と同じm/secオーダーの幅広い変位速度を実現するだけでなく,地震時と同じように低速から高速への速度の急激な変化を試料に与えることが出来ます。地震時における岩石の強度弱化から大地震へと移行する過程を明らかにしようとしています。 ![]() [4] スレッショルド圧測定装置 安全・安心なCO2地中貯留の実現において、キャップロックの健全性を把握することは極めて重要であり、基本となります。今回は、キャップロックの健全性評価に不可欠なスレッショルド圧の測定,および透水係数の測定を行う装置を紹介します。 [5] 泥岩の三軸試験 CO2の地中隔離において、CO2圧入に伴って地層の変形特性がどのように変 化するのか、またしないのかについて、あらかじめ良く研究しておくことは重要 です。ここでは国内産の第四紀泥岩を用いて、陸域地下1,000m程度の地層環境 を想定し、三次元応力下で温度や孔隙圧を制御しながら、試験片にCO2を圧入し た後に変形挙動を調べる基礎的試験を行い、CO2圧入がその力学特性に及ぼす影 響について検討しています。 ![]() |