繊維補強コンクリート コンクリートは脆性(もろい)材料であり、鉄筋と併用することにより互いの長所を 生かしてコンクリート構造物を構成している。コンクリートそのものに靭性(延性)を 持たすことで、コンクリート構造物の性能を大きく改善できる可能性がある。 コンクリートの練混ぜの際に、短繊維を混入し、引張力に抵抗するコンクリート を作製する。 従来、鋼製繊維が用いられてきたが、鋼は腐食するため、近年、有機繊維が注目されている。 |
![]() |
![]() |
実験方法 現在、繊維混入による効果を評価する統一された指標はない。 切欠き梁を用いた曲げ試験により、破壊エネルギーを求める。 |
荷重−変位関係 荷重とCMOD(ひび割れ開口変位)は、繊維を混入することによって 荷重の低下が小さくなり、ひび割れ発生以降も荷重が増大する場合もある。 繊維の種類や径、長さによって、ひび割れの架橋効果が変化する。 |
![]() |
破壊エネルギー CMOD(ひび割れ開口変位)と破壊エネルギーの関係をみると、荷重の低下が 少ないものほど、破壊エネルギーが増大していくことがわかる。 繊維を混入していないプレーンコンクリートよりも、 10〜50倍破壊エネルギーが大きくなっている。 |
![]() |