戸建木造住宅の免震・制振 免震構造物は、建物の基礎構造と上部構造の間に免震層を設け、 上部構造を地震動から絶縁しようとする構造である。 アイソレータにより建物の固有周期を長くして応答加速度を低減し、 ダンパー等のエネルギー吸収部材を併用することで免震層の応答変位を抑制する。 特に戸建免震住宅においては、構造部材および非構造部材の損傷低減、 家具等の転倒および置物の転落の防止、心理的不安の緩和、 地震後の建築物機能の維持および早期回復などが可能になる。 |
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MRダンパー 外部から磁場を加えることで力学特性を変化させる磁気粘性流体(Magneto-Rheological Fluid)が、 建築の制振・免震構造分野において注目されており、ダンパーなどのエネルギー吸収部材に応用されつつある。 MRダンパーを制振装置として、振動に対する構造物の応答加速度と 応答変位の両面を低減させることを目的として戸建て免震住宅に利用する。 |
MRダンパーの加振実験 MRダンパーの基礎性状を得るために、振動台を利用して加振実験を行う。 ダンパー内部流体に磁気粘性流体とそのベースオイルである炭化水素系オイルを使用し、 正弦波加振を行って、磁力の有無による動的特性の変化を把握する。 |
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戸建免震住宅の地震応答解析 免震住宅を1質点系に置換し、ダンパーの加振実験で得られた特性をモデル化して、 地震応答解析を行う。非免震やアイソレータのみの場合と比較して、応答加速度、 応答変位とも低減できる(エルセントロNS)。 |