長周期地震動に伴う棟間衝突に関する一考察(その1:1985年メキシコ地震を教訓にして)
Collision between Neighboring Buildings under Long-Period Ground Motion, Part 1: Lessons Learned from 1985 Michioacan Earthquake

Abstract


 巨大地震の発生が想定されている日本では、やや長周期地震動と高層ビルの応答の再評価が必要である。1985年メキシコ・ミチオアカン地震Ms8.1では、震央距離約400kmの極端な埋め立て軟弱地盤のメキシコ市で大被害が発生して世界を驚愕させた。この大被害を改めて見直し、日本における今後の教訓になる点を検討したい。そこでメキシコ盆地の地盤と地震動特性、及びトラテロルコ団地の14階建て集合住宅Nuevo Leon(N. Leon)を再調査し、倒壊現象の解析的な再現を試みる。この時、3連棟建物の棟間衝突の問題等に直面する。ここではそれらの問題を追及して、今後の参考に供するものである。


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