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筑波大学大学院 システム情報工学研究科 構造エネルギー工学専攻:機械・土木・建築・航空・宇宙・原子力・電気・環境・エネルギー:修士課程・博士課程・追加募集
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修了生座談会

今の仕事に直結する経験とみんなで遊んで研究して,正真正銘キャンパスライフを満喫

ものづくりに必要な知識やスキルを獲得できました。

構造エネルギー工学専攻 修了生座談会 2016

システム情報工学研究科構造エネルギー工学専攻の博士前期課程(修士課程)を修了した先輩たち。今のエネルギー技術を担う先輩たちは,大学院時代に,どんなことを考え,どのように過ごしていたのでしょうか。筑波大学ならではのメリットも含めて,楽しく語ってもらいました。



峯野 勝也さん(27)

株式会社東芝
ビル・施設ソリューション事業部


構造エネルギー工学専攻
博士前期課程修了
工学システム学類
エネルギー工学主専攻卒業
埼玉県出身
修士研究題目:太陽光発電-蓄電システムの系統依存度に基づく簡便な設備容量決定手法の提案と精度評価



立原 亘さん(26)

三菱電機株式会社
系統変電システム製作所


構造エネルギー工学専攻
博士前期課程修了
工学システム学類
エネルギー工学主専攻卒業(3年次編入)
茨城県出身
修士研究題目:太陽光発電-複合蓄電システムのカルマンフィルタ需給予測による最適運用制御と容量合理化



山崎 旭規さん(25)

四国電力株式会社
火力本部西条発電所発電課


構造エネルギー工学専攻
博士前期課程修了
工学システム学類
エネルギー工学主専攻卒業
香川県出身
修士研究題目:液体アンモニア電解水素発生における過電圧および濃度の温度特性解明



朝田 大貴さん(24)

株式会社フジクラ
光ケーブルシステム事業部光機器開発部


構造エネルギー工学専攻
博士前期課程修了
工学システム学類
エネルギー工学主専攻卒業
埼玉県出身
修士研究題目:水素精製用AB2型水素吸蔵合金に関するCO2被毒耐性向上のための組成設計



河合 祐樹さん(24)

日置電機株式会社
技術部技術7課


構造エネルギー工学専攻
博士前期課程修了
工学システム学類
エネルギー工学主専攻卒業(3年次編入)
茨城県出身
修士研究題目:商用施設における来訪電気自動車を活用しての充放電電流制御による電力需要平準化対策

まずは,自己紹介

峯野「修了年度は2012年度(平成24年度),入社3年目になります。就職先は東芝のビル・施設ソリューション事業部で理論系の受変電設備関連の仕事をしています。修士の研究は,太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムの最適容量設計を行っていました。」

立原「茨城工業高等専門学校の電子情報工学科を卒業した後,筑波大学の工学システム学類に3年次編入しました。修了年度は2013年度(平成25年度)になります。就職先は三菱電機株式会社の系統変電システム製作所という所で,ものづくりを行う製作所なのですが,僕自身は変電所の電気設計と現地試験だけを行っています。修士の研究は,バッテリ・キャパシタ複合蓄電システムの制御手法の開発を行っていました。

山崎「出身地は香川県です。修了年度は2014年度(平成26年度)です。就職先は四国電力株式会社火力本部西条発電所発電課で当直業務を行っています。修士の研究内容は液体アンモニアからの水素生成に関連する研究を行っていました。」

峯野「発電所で盤を見て「よし!」ってやっているの?」

(一同笑い)

山崎「やっていますよ。当直業務を行っているので,現場に行って作業員の人が作業を実施するために機器の隔離とかを実際にハンドル操作で行っています。」

峯野「ハンドルとかあるの?」

山崎「あります。ハンドルというか燃料バルブとかです。」

朝田「山崎の裁量次第で四国の電力が止まる所があるの?」

(一同笑い)

山崎「それは,関わる所もあります。でも,それをしたら会社にいられなくなりますね。(笑)」

(一同笑い)

朝田「出身地は埼玉県で,修了年度は2014年度(平成26年度)です。就職先は株式会社フジクラの光ケーブルシステム事業部の光機器開発部に所属しています。修士の研究は水素生成用の水素吸蔵合金の開発を行っていました。」

河合「出身地は静岡県です。静岡県の沼津工業高等専門学校を卒業後,筑波大学工学システム学類に3年次編入し,同大学院のシステム情報工学研究科構造エネルギー工学専攻に入学して,2014年度(平成26年度)に修了しました。就職先として日置電機株式会社の技術部技術7課に所属しています。技術7課は,基板検査装置という装置があるのですが,それを製作している課に配属しています。修士の研究では商業施設における電気自動車と太陽光発電を組み合わせた給電システムについて研究していました。」

峯野「一番この中で技術っぽいことをしているね。」

立原「河合以外,みんな研究に関係ないことをしていますね。」

河合「学生時代に研究で使っていた計測器が日置電機の製品だったので,そこに入社しました。うちの製品をぜひ買ってください。」

(一同笑い)

エネルギー技術にも携わりたい。でも,決め手は研究室の雰囲気。

峯野「研究室を決め打ちしていた人はいるのかな?」

立原「僕はエネルギー変換研究室に入りたかったですね。」

河合「僕もそうですね。」

立原「僕と河合は3年次編入なので,研究室を選んで大学に入りました。」

峯野「僕なんか最初ロボットに興味があったからな。」

朝田「僕もロボットとエネルギーで迷った記憶があります。高校生の時には専攻振分や研究室配属の時に選べば良いかなと思っていました。」

峯野「エネルギーの話で言えば,太陽光の話が流行っていたよね。」

立原「僕たちが中学生・高校生の時は,温暖化がやたら叫ばれていた時期で,風力発電所ができるとニュースになるくらいの時期だったので,よく見ていたし,関心が高かったですね。」

峯野「理系で物理を勉強していて,何かに関心を持つとしたらエネルギー関連だったという感じはありますね。大学院まで行こうと思った理由は,やっぱり,技術的な仕事をするのであれば大学院はいかないといけないと思っていましたね。学卒で社会人になって,技術的な仕事をみても,やっぱり大学院から行った方が強いのかなと思っていました。」

立原「刷り込まれていていましたね。誰かに言われたわけではないですけど,そういう話はよくありましたね。」

朝田「僕は,一年では研究はできないなと思って大学院に進学したという理由もあります。もう少し研究を続けたいと思い進学しました。」

峯野「そもそも,大学院は行こうと思って大学に入学しました。」

山崎「確かに。」

立原「僕も高専の頃に言われていましたね。大学に行くなら大学院まで行けと。」

峯野「悩んだ人とかいるのかな?」

立原「この中だといないじゃないですかね。みなさんは,エネルギー関連の研究室は他にもあるのに,何でこの研究室に入ろうと思いました?」

峯野「太陽光をやっていた研究室が限られていて,その中で決め手は研究室の雰囲気かな。イベントとかいろいろできそうかなと思ったし,研究だけの研究室は嫌だなと思っていたので,この研究室を選びました。研究室説明会でそのことがよく分かりました。」

朝田「遊ぶ時はとことん遊んで,ふざける時にはふざけて,メリハリのある研究室の雰囲気がいいなと思ったというのはありますね。他の研究室とも迷ったんですけど,先生の退職の関係で修士進学時には受け入れてもらえなかったので,この研究室を選びました。」

みんなそれぞれ。その会社を選んだ理由とは。

峯野「就職に関してあまり知識はなかったですけど,もともとスマートコミュニティーに興味があり,色々な電気メーカーを見ていった結果,一番スマートコミュニティーに力を入れていたのが東芝でした。」

立原「今もCMすごいですよね。水素を変えるみたいなCMがありますよね。」

峯野「実際,就職した当時の部署の名前もスマートコミュニティー事業統括部でした。」

立原「今,名前は違うんですか?」

峯野「今は変わった。」

立原「それは,あの問題の余波ですか?(笑)」

峯野「うん?どの余波ですか?(笑)」

(一同笑い)

峯野「うちの会社は結構事業体制が変わるので,だからこそ,この事業に集中して頑張ろうというモチベーションが強く,その中の一つにスマートコミュニティーがありました。ちょうどその時期に入社し,今もコミュニティーソリューション社に所属しています。やりたいことの近くで働けている感じがして満足しています。」

立原「僕は,電力システムに関わりたかったですね。ものづくりがしたかったので電力会社は僕的にはあまり面白くなさそうだと思っていました。」

峯野「失礼だな。(笑)」

(一同笑い)

立原「作る方が楽しそうですしね。あと,震災があって停電とかもしていたので,電力システムってすごいなという思いもあります。国内外どちらもありますけど,これまで作り上げてきたシステムはすごいなと思います。そうなると,総合電機で一番上(電圧階級の高い電力設備)まで作れるのが三社しかなく,その中で一番の決め手は社風とかですかね。某社は就活の時の担当者の方の態度とかが最悪でした。」

(一同笑い)

立原「失礼しました。それくらいですかね。」

山崎「最初に就職活動をしていた時には,エネルギーの分野を見ていて,石油業界やガス会社みたいな作る側よりユーザー側のエンジニアリングをやりたいなと思っていました。インフラとか石油会社を見ていたんですけど,地元に帰れたらいいかなと思って。地元の電力会社ということで四国電力に入りました。会社に入った後も,色々と考えられる機会があり,大学で熱や機械,電気,流体など様々な分野の勉強をしてきたので,その知識を使える場所として火力や原子力をやりたいなと思いました。原子力をやりたいと思うこともあったんですけど,原子力関連の部署が田舎過ぎて,さすがに暮らす分に困るなと思い,火力を選びました。」

朝田「僕は山崎とはちょっと逆で,インフラを直接やるのではなく,インフラにものを供給する仕事がしたかったんです。電線とか金属とか金属の材料メーカーを受けました。フジクラを選んだ理由は,あまり大きくないというと失礼なんですけど,1位,2位とかではないため結構自由にやっていて,失敗していることも結構多いという話を社員の方から聞いていいなと思いました。同業の電線メーカとかは少しかたいイメージがあって,縛られていて自由にできないという感じがしました。」

河合「きっかけは,研究室でよく電気の計測をしていたのですが,そこで色々と問題が発生したり,例えば計測器が爆発したりしたこともありました。その他にも思ったように計測できないことが多くて,計測の奥深さを感じて興味を持ちました。計測器を作製する企業に行きたいなと思った時に,僕がよく使っていた機器がすごく良い製品であったので,思い切ってその会社を受けました。」

立原「修士の頃の研究に近いことをやっているね。この間,良い磁石があるって聞きましたよ。フェライトよりも強いって話です。名前は忘れてしまったけど,日立金属の作っている製品です。一個7000円くらいするんです。それがコモンモードノイズを除去するのに結構良いという話がありました。」

峯野「仕事をするようになってから,接地の大切さをすごく感じるようになったね。大学にいた時にはあまり感じなかったけど。」

立原「会社は接地には厳しいですね。」

峯野「大学の実験電源盤に触った時に少し感電したんですよね。これはやばいなと思いました。」

幅広い知識が役立つ・・・,実社会での大きな強み。

峯野「河合さんは大学院時代に研究していたことと今の仕事に近いものがあるから,大学で学んだことで今役立っていることが沢山あるんじゃないの?」

河合「研修では,機械・電気・製造など,とりあえず全てのことをやりました。その中で機構の問題点を自分で見つけて,改善しようという研修がありました。」

峯野「機構っていうのは,何の機構?何か機械的なものなの?」

河合「簡単なものなので,こういった機能をもつものを作りなさいという課題があって,それをCADで設計して組み立てて,そこで問題があって解決しなければいけない時がありました。でも筑波大学で結構幅広いことを学んだことを生かして,機械的観点とは別の観点で見ると解決できたということがありました。全くやっていないのと,少しだけでもやったことがあるのとでは違うのだなと感じました。」

立原「僕は制御盤の設計とかをするので,盤面の器具をどのように設置するのかとかが,学生時代に盤を見ていたので良く分かるので,現地試験に行くと自分で配線をしたりもできます。装置の製作スキルとかは会社に入ってからもよく使っていますね。」

峯野「実際に手を動かすこともあるんだ?」

立原「現地に行った時はありますね。実際は試験員なので人にやってもらったものを確認するんですけど,いなかった場合は自分でやります。後,製品の仕様を決めたり発注したりもするので,部品のカタログを調べるスキルとかも使っています。これはかなり役立ちますよ。」

朝田「実験室に籠っていたりしたので,工具の使い方のスキルはつきました。会社でも工具の使い方に関しては何も注意や指導はされません。だいたい新入社員には一通り教えるみたいですが,全て分かっているので楽でした。」

峯野「他の社員ができないのに自分はできることは結構あります。実際に学生時代の実験で扱っていたものをこなすことがあるので,そのようなシチュエーションではよく思います。例えば,同じ部署でもどのように電流を測ればいいのかわからない人もいるんです。そういう所は大分アドバンテージになっていると思います。自分が実験できる環境にいた人があまりいないみたいで,実際に自分で配線して,圧着端子を取り付けたりといった電気工事をやるような人はまずいないみたいです。」

立原「確かに,あまりいないですよね。」

峯野「そういったことをやっていない人は,例えば圧着端子をつける苦労が分かっていないので,配線を何本追加する状況になった時に,簡単にできると思っている人が多いんです。実際にやってみないとその感覚が分からないので,そこもアドバンテージになっていると思います。」

山崎「学生の時のエネルギー機器学という授業で,ポンプやバルブのことを学んだのですが,それを会社入ってからもよく扱うので,その知識を事前に身に着けていたことは役に立ちました。主に電気を勉強してきている周りの人たちは,ポンプやバルブの知識がある人はあまりいないですね。」

峯野「大学の授業は全て役に立っていると思っていますね。信頼性工学や制御工学で学んだことは,何でそんなことを知っているのと驚かれます。」

朝田「工学システム学類は分野がすごく広いから,結構ありがたいですね。」

山崎「会社に入って,少しでもかじっているのと全くやっていないのとでは,取り組みやすさが違いますね。」

河合「信頼性工学の授業はすごく役に立っているような気がします。」

峯野「信頼性工学の授業の大切さをもう少しかみしめて受講すれば良かったなと思います。」

英語は苦手? 心理学は得意?

峯野「学生当時は行きたいとは思わなかったですけど,今思えば大学時代に海外留学しておけば良かったなと思います。周りの人は,英語ができる人が多いですし,これから海外展開していこうという中で絶対に英語力って必要になってくると思います。研究留学というより語学留学ですね。海外に行ってコミュニケーションが取れないというのを引け目に感じています。」

河合「僕も英語をもっと勉強しておけば良かったなと思います。研究室に外国人の留学生がいたので,もっとコミュニケーションをとれれば良かったです。」

峯野「多分,日本の環境内で英語を勉強するだけでは不十分だと思っています。英語の語学力を身に着けることも大事ですが,海外の方とのコミュニケーション能力を身に着けたかったです。」

立原「でも,それは会社に入ってからもできないですか?海外支店での勤務とか。」

峯野「一応できるけど,うちの部署ではあまり聞かないね。部署を海外事業部とかに異動すればできると思うけど。」

立原「制度としてないのですか?事業部ごとに決まってしまうのですか?」

峯野「今の業務に直結して海外に行く機会はほとんどないです。行っている人もいるけれど,稀にしかいません。」

河合「峯野さんは仕事で海外に行ったのですか?」

峯野「僕はないね。海外の仕事もわずかではあるけれどあって,海外に行っている人もいるけれどね。」

立原「確かにできる人しか行かせないですからね。」

峯野「そうだね,だから本当に上の方の人しか海外に行ってないね。海外にも工場があるから,行けないわけではないのだけど,もう少し上になってからですかね。」

河合「うちの会社は製品を売っていて,お客様の半分近くは海外に住んでいるので,技術者が海外に行かなければいけない状況があるので,文化の違いに戸惑ったという話をよく聞きます。」

峯野「じゃあ,近いうちに海外に行く可能性があるの?」

河合「多分その内行くことになります。アジア圏が多いと思います。」

立原「他には,大学時代に専門以外の講義も受けた方が良かったかなと思います。大学院に入ると自分の研究のことばかりの生活になってしまうので,せっかく芸術学群や生物学群とかを受けたかったなと思います。学部の頃は他専攻の授業を何単位かとらなければいけなかったので,いくつかとっていたのですけど,大学院に行ってからは全然とっていなかったので,自分の見識の幅を狭めないためにも大切なことだと思います。どのような話題でも話のタネにはなりますし。」

峯野「つくばマラソンはすごくうけがいいですよ。」

山崎「マラソンが授業である大学なんてそんなにないですよね。」

朝田「総合科目とかでも他分野のことをかじっておくだけでも,社会に出てから役に立つことは多いと思います。総合科目も9単位とってしまえば終わりなので,総合科目以外にもとっておけば良かったと思います。」

峯野「大学や大学院で学んだことなんて役に立たないという人もいますけど,そういう人たちは大学時代に遊んでいただけじゃないですかね。僕は倫理の授業を受けたことがあります。」

立原「心理学の授業とかめちゃくちゃ楽しかったですよ。総合の授業ではなく,心理学類の授業で受けました。もっとそういう勉強をしておけば良かったなと思います。」

研究だけじゃない,大学院での思い出とは?

峯野「学園祭の思い出は大きいですね。ライブやったり,模擬店出したり。まさか大学院生になってもこんなに学園祭に参加するとは思わなかったです。」

立原「登山ですね。僕,まだ毎年山に登っていますよ。この前は妙見山に登りました。」

峯野「鍋や燻製作りも楽しかったです。」

立原「バーベキューに燻製を持っていったら大うけでした。燻製キットを買って持って行ってます。この間はサラダチキンで燻製を作りました。」

峯野「あとはゼミですね。他の人に練習に付き合ってもらってから挑んだ結果,先生方にボコボコにされ・・・。(笑)」

立原「メンタルが鍛えられました。」

峯野「完成までしていなくても,周りの人に見てもらって指摘してもらって,そこから朝まで作り直す。そんな感じだったなあ,ゼミの前日って。」

立原「初日の出を実証棟の屋上から見たこと(笑)」

朝田「修論の執筆時期に,年越しラーメンに行きました。山崎君が年超す前に食べ終わっちゃいましたけど。」

山崎「おなかすいてたので。」

(一同笑い)

河合「企業の方や産総研の方に施設を見せていただいたりして,とてもいい経験ができたことです。」

河合「でも,一番の思い出は修了できたことです。修論提出締め切り直前まで,修了を諦めかけていたんですけど,みんなに助けられて修論を書くことができました。」

朝田「僕はひたすら実験をしていた時期があって,夜の2時くらいに帰って翌日朝9時にまた実験室に来るような生活をしていました。あの2か月間は休みが1日だけでした。あれが一番つらかったです。」

会社で一番求められるのは,やっぱりコミュニケーション能力。

峯野「大学院生活では,バカなこともした方がいいです。」

立原「研究以外のことも楽しんだ方がいいです。」

朝田「研究をやったうえで。」

山崎「文章を書く練習とか。会社に入るとそれで評価されてしまうので。論文書く時も,文章を書いて先生に見せて,また直しての繰り返しだったと思いますけど,社会に出ると皆が時間をかけて付き合ってくれるわけではないので。」

朝田「Excelを使いこなせていない先輩もたまにいます。」

峯野「Word,Excel,PowerPointを使いこなせたらヒーローになれますよ。」

山崎「うちの会社,Wordを使わずにExcelで書類を作るんですけど,なんですかね。」

(一同笑い)

峯野「会社で一番求められるのはやっぱりコミュニケーション能力だから,いかにいろんなことをやってきたかが重要。」

河合「今,それができなくてつらいです。やっと配属になって,これから新歓とかがあるんですけれど,今度一発芸をやれと言われてて・・・。」

峯野「確かに,一発芸は何か一つ持っておいた方がいい。これは本当。『やれ』って言われなくてもこっちからやるとすごくいいよ。」

朝田「トイレに出て戻ってくるときに『何かやって』って突然言われたりしました。」

立原「あとは,人に聞くというスキルですかね。先生もおっしゃっていましたが,困ったときは人に聞くのが一番早いって。変にもじもじして聞かないと先に進まないので,さらっと聞いたほうが,そこでもコミュニケーションが取れるので。わからないと言えるのも最初の頃だけだし。」

朝田「会社に入ってからはどんどん電話して聞くようになりました。」

河合「コミュ力が大事だと最近先輩に言われて,幅広く人と関わっていないと自分のやりたいことが全くできないらしいです。こういうのを作りたいってなったら,作ってくれる人と関わらなければならないし。実際に製品にする段階では上の人との話し合いになるから,上の人とは会議をする前に話をつけておく。それで,会議が始まるときにはもう答えが決まっているくらい。」

一同「おお〜。」

河合「そういう意味で,自分のやりたいことをするためにはコミュニケーション能力が必要だっていう話です。」

最後に,後輩に向けて。

峯野「大学のカラーの話ですけど,筑波大学って朗らかな人間が多いというか,都内の学生とまたちょっと雰囲気が違うなあと。」

立原「適度に田舎だからいいですよね。」

峯野「のびのびと大学生活を送れたのはよかったですね。ぜひ筑波大に来てほしいです。あと,総合大学っていうのが大きいですね。つくばマラソンもそうですし,いろんな授業が受けられて。」

立原「キャンパスが分かれていないのがいいですね,それでこの大学選びました。」

峯野「サークルはほんとにすごくよかった。応援部すごく楽しかった。」

河合「研究室って,会社の縮小版みたいだったなあと,思います。ここを卒業したら,社会に出ても堂々と生きていけると思います。」

朝田「いろんな分野を学べるというのが強みだと思います。筑波大学としての強みでもあるし,構造エネルギーとしての強みでもありますね。構造エネルギーの他の研究室の人にすぐに聞きに行けますし。研究も,他の先生と共同でやっていたりして,他の分野をのぞけるっていうのはいいと思います。」

山崎「産総研にはお世話になりました。装置を貸してもらったりとか,アンモニアをもらったりとか。」

峯野「今日は楽しかったです。最後に写真撮りましょう!」

一同「は〜い。」

                ((2015年11月 筑波大学学園祭「雙峰祭」にて)

 

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