斜面流動の微視力学的研究


山がちな国土を有し、雨の多い我が国では、毎年のように斜面流動による災害に見舞われています。筑波大学地盤研究室では、「土粒子運動から構築する低速〜高速地盤流動構成モデルの開発と応用」の課題名で文部省科学研究費(基盤研究(B),H18-20,研究代表者:山田恭央教授)の交付を受け、地盤流動の微視力学的研究を進めています。


Figure 01 研究のフロー






[1] 小型水路による実験
幅15cmほどの小型水槽に乾燥砂、礫、または砂+水を流し、高速度カメラで撮影してPIV画像処理により流速分布を計算します。また、水路内に設置した圧力計で圧力を測定します。これらの情報から、この流体がどのような性質を持っているかを調べます。





流動の様子(avi)





[2] 大型水路による実験
(株)日本工営との共同研究で、大型水路(幅50cm)を用いた土石流実験も行っています。









[3] 数値解析
DEMやSPHを用いた解析を行い、流動のメカニズムの解明とモデル化を行います。








[4] 筑波大学井川演習林での調査・実験
静岡県大井川流域にある筑波大学井川演習林を利用して、土砂流動の現地観測や実験を行うことを計画しています。

2006年8月に行った演習林見学会の様子