液状化と地盤流動


東海・東南海・南海地震のような巨大地震が首都圏をおそった場合、臨界都市部の広い範囲で液状化が起こるといわれている。この液状化とそれに引き続く地盤流動により、建物を支える基礎杭が大きな被害を受けることが懸念されている。基礎杭が破損すると、建物が傾いて使用できなくなる。臨界都市部には重要な施設が数多く立地しており、その経済損失は計り知れない。
この「臨海部における液状化地盤流動による杭被害」のプロセスは、兵庫県南部地震の被害に対してはじめて注目されたものであり、それまでの杭の設計には考慮されていない。従って、まず(1)液状化地盤流動によってどの程度の水平力が杭に発生するのか、を明らかにし、(2)それに既存の杭基礎が耐えられるのか、を照査し、(3)もし耐えられないのなら補強工事を行う、という対応を早急に取る必要がある。現在、多くの地盤工学の研究者や実務者がこの問題に取り組んでいる。



臨海部の液状化地盤流動の簡易模型実験















実験のビデオ(wmv)

説明ポスター(pdf)