9/9'05
わかりやすさ

 選挙が盛り上がっていますね.郵政民営化法案が参議院で否決され,国民に審を問いたいと衆議院を解散した小泉首相の「やり方」は,とても明解で支持されるのはよくわかります(中身はともかく(^^;).マスコミが「刺客」と呼んでいるのも,別にそんな物騒なものではなく「全ての小選挙区で郵政民営化に賛成か反対かの選択」ができるようにということで非常に理にかなっています.政治のような選挙権をもつ全ての人を相手にするような分野は,やはり「わかりやすさ」はとても大事だと思います.

 私の仕事も地震防災なので,「わかりやすさ」はとても重要です.対象は選挙権をもつ20歳以上だけではなく,それこそ日本国民全体,いや世界に目を向ければその対象はもっと広がります(でも地震が起こるのは地球上のごく一部の地域なのですが...).建築の分野に限定しても,難しい理論をこねくり回した設計式などは理論的に正しくても結果的に使われないことが多いです.

 しかし私は本質的に「わかりやすいものは価値が低い」と思っているので,その辺はとてもジレンマがあります.ほんとは,この世の誰もわかってくれなくても私だけがわかっている,というような高尚な(^^;?ことがやりたかったなー,とはよく思います.しかしまあ,そんなに頭がいいわけでもなく(^^;,何か特別な才能があるわけでもないですし,そもそも150億年前から決まっていたことなので仕方ないですね.最近は自分が何がやりたいか,というよりは,自分が(社会に対して)何ができるかと考えるようになりました.そう考えれば,今の仕事を天職と考えるべきなのでしょう.

 話を政治に戻すと,目指すべきものはやはり政界再編でしょう.今回の郵政民営化の是非が非常にわかりやすいものになったように,今の世の中を抜本的かつ大胆に変えていくのか,ある程度体制を維持しながらぼちぼち変えていくのか(自民党が改革?政党になってしまった今では,「改革しない」という選択はもうなくなってしまったと思います.民主党はその辺をとても攻めあぐねていてなかなか政権交代に結びつきません.今回もそうなってしまいそうです.),というような取捨選択ができるような2大政党が「わかりやすさ」の観点からも望ましいと思います.

 1993年に自民党が下野したとき,社会党が自民党と組むなどというとんでもないことをしなければ(そんなことをしてしまった社会党→社民党は今や風前の灯火です),自民党が割れて政界再編が起こったと思うのですが,結果的に自民党(≒守旧派)は生き延び,「失われた10年」となってしまいました.私はある特定の組織と結びついた既得権を守る守旧派がいる政党が政権を握っている限り,今の閉塞感を脱することはできないと思います.今回郵政族などの一部の守旧派を追い出すことには成功?しましたが,自民党の中にはまだまだ守旧派は沢山います.今回も自民党が勝ちそうなので(まあ私は郵政民営化には賛成なのでそれはそれでいいのですが),政界再編はまた先送りになりそうです.小沢一郎(私が最も,というか唯一?支持している政治家です)は次の選挙あたりに照準を合わせているようですが,是非彼の目の黒いうちに政界再編を実現して欲しいと思います.

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