仕事以外にやっていることに関して,バドミントンやピアノのページが多い?ので,今日はまだシーズン前ですが,スキーについてでも書きますか.内容はタイトルにもあるように最近「モーグルがおかしい」んではないか?ということです.モーグルというのは,大まかに言って3種目あるフリースタイルスキーの1つで他には,エアリアル,アクロがあります.エアリアルはジャンプ台を発射(^^;して空中でひねりや回転技の美しさと着地の正確さを競うものでスキーというよりは体操に近く,アクロは平たく言えばスキーによる「バレエ」です.モーグルは一番ポピュラーだと思いますが,コブ斜面をものすごいスピードで滑りながら途中で2回のジャンプ(エアーといいます)をするものです.
モーグルは一見するとエアーが派手ですし,注目もされますが,配点がちゃんと決まっていて,ターン50%,エアー25%,スピード25%です(多分(^^;.私がまだ東京にいて準指を受検していた頃,学科試験のために勉強?したときはそうでした(^^;.).ですから,本来的にはコブ斜面を如何に「ターン」して降りてくるかを競うものです.いくらスピードがあって難しいエアーが決まっても,コブをただ降りてくるだけでは高得点は望めないはずのものです.
日本では女子の里谷多英と上村愛子が有名で,里谷多英は1998年の長野オリンピックで金メダル,次の2002年のソルトレークでも銅メダルを取りました(彼女は最近スキー以外で大分世間を騒がせていますが...).ソルトレークでは上村の方が期待されていましたが,里谷の方が好成績を残しました.そのジャッジに関していろんなことを言う人がいましたが,私のような素人(たかが1級レベル)が見ても滑りは格段に里谷の方が上でした.何が上だったかというと「ターン」が上ということです.上村が特に後半「ただ降りてきているだけ」になっているのに対して,里谷は最後までしっかり「ターン」をしていました.そしてモーグルはターンの技術を競うわけなので成績通りということになります.
ところが,最近どーもモーグルがターンの技術を競うのではなく,エアーにどんどん力点が置かれてきているような気がします.特にいわゆる3D系が解禁になってからどんどんエスカレートしてきています.上村は最初はそれをとても嫌がっていましたが,昨シーズンは3Dのエアーをマスターしワールドカップでも上位に入るようになりました.彼女はソルトレーク以来,とても苦しんできたと思うので,来年(2006年)のトリノでは是非好成績をおさめてもらえればと思っています.でも私個人的には何となく釈然としないというか,嫌な予感もします.
何度も書いているようにモーグルは本来コブ斜面のターン技術を競うものです.エアーで競うのならそれこそエアリアルとの違いがなくなってきてしまいます.実際,モーグルの配点が変わっていないとすると半分はターンで決まるわけで,見かけが派手で差がつきやすいエアーにばかり目が行ってしまって,またソルトレークのような轍を踏まないといいのですが...
私は自分がコブ斜面を滑るとき幸か不幸か(多分スキーにとっては不幸)脚力がとてもあるので(多分バドミントンをやっているため),力任せにどんどん降りていくことはできますが,切り換えが速く,常にスキーが雪面に張り付いたような滑らかな滑り(滑りと滑らかって同じ字なんですね(^^;)にとても憧れます.モーグル競技を見ていてもどうしてもそっちに目が行きます.ですからどんなに派手なエアーを決めてもターンが下手なら私的には下手です.
しかし,上村がエアーに力を入れている(入れざるを得なくなっている)ように3D系のエアーを飛ばないと上位入賞はできないようになってしまっているのも事実です.上述したように配点は決まっていますが,それぞれの配点の中でどういう採点をするか,どの要素で差をつけるのかつけないのかで,合計点の差は決まってきてしまうので,パーセンテージはあまり意味を持たなくなってきています.これは私の願望ではありますが,モーグル本来のターンの技術を競うというところに立ち返ってもらえればと思っています.でももし今そうなってしまうと,選手は梯子をはずされたようなことにもなってしまいますし,難しい問題ですよね.スキーに限らずいろんなスポーツで選手は必死で競技に取り組んでいるのに,上部?組織がそれを根本から揺るがしてしまうようなことがよくあるので,選手がとても気の毒です.私が上で書いた「嫌な予感」というのはそういうことも含んでいます.
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