RC造建物内のドアに関する地震時挙動解析

Motion Behavior Analysis of Doors in RC Buildings under Seismic Excitation

Abstract

先行研究では，雑壁を有する10層RC造建物モデルに対して地震動下における挙動解析を実施した．雑壁は配筋されている壁と配筋されていない壁の2つの条件を設定し，建物の下層部と上層部のそれぞれに設置した雑壁内ドア枠の変形を低減する方法が提案された．しかし，ドア本体はモデル化していなかったため，ドアとドア枠間の相互作用による影響については未調査であった．そこで本研究では，先行研究で用いられた雑壁モデルにドア本体と蝶番のモデルを追加し，地震動下でのドアとドア枠の接触を考慮した地震応答解析を行った．接触アルゴリズムを用いてドアとドア枠間の接触を考慮し，様々なクリアランスを設けて解析することにより，最適なクリアランスの提案を目的とする．ドア枠の面内変形，ドアの面内変形や面外変形，蝶番の軸の回転角に着目して調査を実施した．

In this paper, we performed a motion behavior analysis of a ten-story RC building model, which contains doors, door frames and hinges, under seismic excitation. The deformations of the door, door frames and hinges are verified using the ASI-Gauss code, and optimal clearances between doors and door frames are investigated.