ASI-Gauss法を用いたRC構造物に対する地震崩壊解析コードの開発
Development of Seismic Collapse Analysis Code for RC Framed Structures Using ASI-Gauss Technique

Abstract


 1950年代以降,日本中に広まった鉄筋コンクリート(RC)構造物に対して,大地震の被害を受ける度に様々な解析が行われてきた.骨組構造物の解析を行う際には従来から多様な解析ツールが用いられ,中でも有限要素法(FEM)による解析は,その汎用性と簡便性から多く利用されている.しかし,動的荷重下において部材破断や部材間接触を伴うような強非線形性かつ不連続性の高い現象を十分に把握することは困難であり,計算効率の高い高精度な動的解析手法が必要とされていた.そこで,解析する上で計算コストを最小限に抑え,多種多様なパラメータ計算を可能としたASI-Gauss法が開発され,構造物の柱やはりなどの部材レベルまでの動的挙動の把握が可能となった.本稿では,解析の対象をRC構造物とする.既存のASI-Gauss法を用いた地震応答解析アルゴリズムに対しRC構成則を導入し,静的・準静的・動的解析を行いアルゴリズムの有効性を検証した.さらに,地震応答解析コードに部材破断および部材間接触アルゴリズムを導入し,地震崩壊解析を実施した.


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